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夜が明けるならば、何処から?

旅行中はほとんど経済ニュースに触れられなかったのですが、日経225のチャートを確認してみると1000円近く上げたり下げたりという凄まじい相場になっていたんですね。これだけ乱高下すると相場から振り落とされたりした方もいるかも知れません。

そんな、ブログの更新をサボっていた間に以下のような質問をメールフォームから頂いていました。

今年4月よりインデックスファンドとETFの投資を始めました××です。いつもこのプログで勉強させていただいています。はじめてすぐにこのような事になって驚いています。個人的にはリスクは18%程度に押さえたつもりが,30%超えました。2σ外の事が起きたような感じです。そこで,質問ですが,夜が明けるならば,どこからでしょうか。震源地のアメリカでしょうか,ヨーロッパでしょうか,日本でしょうか。それとも中国をはじめとする新興国でしょうか。それによって,少ない資本の投資順番が変わるのですが。お考えを教えてください。はじめてでこのような事を伺うのは失礼かも知れませんが,よろしくお願いします。


はじめまして、ご質問にある「夜が明けるならば,どこからでしょうか。」という件ですが、先に結論を言ってしまうと分かりません(汗)。 私は相場の天才でもありませんし、その筋の人でもありません。 もし予想できるなら、今の下落相場は回避できているはずし(^^;

それでも、投資戦略をどうしても立てたい場合、過去の例を参考にするのが良いかもしれません。




一番直近のバブルは2000年のITバブルでした。
全盛期のNASDAQは5000を超えていたのですが、結局バブル崩壊後1000台までに落ち込みました。影響も全世界に及びました(今回のサブプライムほどでもなかったかも、、、日本はYAHOOとか光通信とかIT企業のバブルが弾けてました)。そして、株価が底打ちしたのが2003年ぐらいでした。

その時、米国と米国以外の地域で回復の時期が違ったかというと、以下をご覧ください。

IVV EAFA EEM
2003年頭からの地域別チャート(赤:米国、 青:米国以外の先進国、 緑:新興国

良いデータではないのですが、米国と米国以外の地域の株価のチャートを並べています。赤と青を見比べると反発のタイミングはほとんど同じです(月単位で)。 その後の伸び率に差はありますが、株価の上下は、ほとんど同じに見えます。

現在、情報も物も全世界を駆け回る時代ですので、米国の景気がどん底の時に、例えば日本だけ景気が良いというのは考えにくいと思います。ですので、どの国から資金を投入するかは、実はあまり重要ではないかも知れません。


それよりも、セクター別やスタイル別や投資対象別などの視点の方が良いかも知れません。

例えば2004年ぐらいから日本株が上がり始めたときは、まずは(個人投資家に人気の)小型株から値が上がり、その後大型株の値が上がった記憶があります。


また、過去の記事ですが、債券・株式・商品のリターンを比べた物もあります。
景気の山谷でのリターン
(「2/20 「景気サイクル」と「株式・債券・商品」の関係・・・恒久ポートフォリオ(?」」より)

こういった視点で、株式に捕らわれず、債券などの投資も含めて考えるのも有効かも知れません。


色々書きましたが、個人的なお薦めは、
有効な戦略を思いつかないときは、世界の株式市場の時価総額比で保有するマーケットポートフォリオ(TOPIX20%、KOKUSAI指数70%、エマージング10%ぐらい)でとりあえず市場平均を狙うのが良いと思います。その後、もし予想しやすい状況になれば、その時に資産の一部をシフトすれば問題ありません。
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