Date:2008/09/30 00:13
今月を振り返ると、金融危機再来で大きく株価を下げてしまいましたね。そこで、ふっと思い出したのがアノマリーの1つの「9月効果」
アノマリーというと、ご存知の方が多いと思いますが簡単に言うと、市場の中で見られる例外パターンのことです。
いろいろと金融について研究が進んでくると、CAPMとか効率的市場とかのモデルで市場を説明できるとしているのですが、何故か超過リターンを生む例外パターン、しかも1,2回ではなく長期的に持続して例外パターンが見受けられる。その超過リターンを生む例外をアノマリーと言います。
アノマリーの発生する理由は、色々諸説があるようですが、
- たまたま偶然が続いているだけ、もっと長期で見れば平均に回帰する。
- ターゲットとしている金融市場は、CAPMとか効率的市場などのモデルよりもっと複雑である。研究で得られたモデルと現実とのギャップがアノマリーとして観測されている。
そして、そのアノマリーは色々あり(曜日、PER、市場規模、などなど)、その中の1つに月による効果があります。(有名なのは1月効果、 あとは今回ご紹介する9月効果??)
で、今回は9月効果。
シーゲル博士の「株式投資」にも詳しく乗っているのですが、9月は1年の中で投資するには最悪の月で、米国では過去1世紀にわたり9月の利回りは低迷しているようです。その低迷ぶりは、「9月に関しては現金にして保有しておいた方が有利」というぐらい酷いようです。
そうすると、「海の向こうの米国ではなく日本はどうなの?」と疑問を持つと思いますが、結果は日本でも9月は投資するのには最悪の月であるようです。
上の図は、1950年から2007年までの日経平均について、各月の上昇率(月足の終値ー 始値を始値で割ったもの)の平均値を求めたものです。
大体、1ヶ月で平均0.7%程度(年率だと8%ぐらい)の上昇があるのですが、9月は-0.5%です。
もちろん、過去57年のデータなので、もしかすると偶然かも知れませんが、頭の片隅においておくと収益アップが望めるかも知れませんね(^^;
あと、月に関するもう一つ有名なアノマリーである「1月効果」
こちらは、9月とは反対で「1月は投資するには一番良い月」というものですが、上の図をみると日本でも1月効果が観測されますね。
9月効果については紹介が遅れましたが、次回1月効果は投資ネタにいかがでしょう(汗)
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この記事に対するコメント
無題
9月に投資するのは最悪ということは、買うのには一番いいということでもないのかなぁなんて(^^♪
今日も飛び込んじゃいました…。
Re:無題
うさみみさん、こんばんは。
>9月に投資するのは最悪ということは、買うのには一番いいということでもないのかなぁなんて(^^♪
まじめに返信すると(^^;
米国の1885年に1ドル投資してバイ&ホールドすると、394ドルになるそうですが、同じ期間で9月を下げてバイ&ホールド(8月末日に一度売却して10月頭に買い戻す)すると、1548ドルまで収益がアップするそうですよー。
>今日も飛び込んじゃいました…。
それはなかなかの強者ですね。 私はフットワークが悪くて買いそびれてしまいました。