Date:2008/02/05 00:35
本日、朝9時ごろからTVで「オープニングベル」という株式情報番組で、 CDSの深刻さとクレジットクランチというような内容の話がありました。今の世の中はサブプライム問題ということで、
住宅関係のローンが焦げ付きそう = 住宅という資産を裏付けとした担保証券(CDO=Collateralized Debt Obligation)の価格が超暴落 = CDOに投資していた銀行・ヘッジファンドが軒並み損失
というような図式で、経済が萎縮していますが、
「”住宅関係のローンが焦付きそう”なだけで、1ヶ月で1.25%も米国が利下げするのはやり過ぎではないか、 FRBは、サブプライム問題の次に来る”更なる金融危機”を見越して利下げしているのではないか」
といった内容でした。
では、サブプライムの次に来る、 深刻な問題とは何か?
それが、CDS(とモノライン)ということです。
では、ここで出てくる2つの重要な単語ですが、、
・モノライン・・・金融保証専門の保険会社のことで MBIAやAmbac等の会社がある。 何を保障しているかというと、 主に債券(地方債・社債など)の支払いを保障します。
つまり、 A会社の社債があったとして、 もしA会社が倒産した場合に、通常は社債の価値は0になってしまうが、 モノライン保険会社に保険料を支払っていれば、社債の元本をモノライン保険会社から受け取ることが出来る。
・CDS(Credit Default Swap )・・・上の仕組みで出てくる、ある会社が破綻した場合に、その債券の金銭損失を補償すること約束する契約のこと。
一昔前には、CDSは銀行間で、貸し倒れリスクを分散するために、お互いに契約しあっていたらしいのですが、最近はその契約をヘッジファンドにも販売していたようです。
(ヘッジファンドとしては、CDSの保険料がプレミアムとして儲けることができる 。もちろん社債を発行している企業が破綻しなければ丸々儲けになるが、倒産してしまうと損失分を全て保障しないといけない。)
そして、 昨年までは景気が良く企業の倒産率が非常に低かったため、CDS市場は活気があり何倍にも大きくなったようです。
ところが、 現在、、、「サブプライム問題で経済が収縮し、 企業の倒産率がいきなり上がりそう。」という状況ですので、CDS市場は非常に危険な状態になっているようです。
というのも、企業が倒産すれば 金銭損失を全ての補償しないといけないのですが、
そもそもヘッジファンドがきちんと保障できるだけの資金を持っているかも分からない。。。
また、モノライン保険会社についても、どうも準備資金があやしそうで、、格付け会社から格下げを突きつけられそうになっている。。。
というのが現実のようです。
というわけで、サブプライム問題> 経済収縮> 企業倒産> CDS市場の危機という負の連鎖が最近話題になっているようです。
さらに問題なのが、 CDS市場が、 50兆ドル(5000兆円!!!米国GDP3年分)と 洒落にならないぐらい大きいということです。
もしCDS市場が傾けば、実経済なんて吹っ飛びそうな規模です。
本当に世界経済は大丈夫か心配になってきました。。。
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この記事に対するコメント
50兆ドル
実際に金額を見るとものすごい額ですね。。。
米国の利下げで株価が下げ止まりつつあるところが、サブプライムとモノラインの影響をぼかしてしまっているような気がします。
ひと段落した2月末~3月頃にまた騒ぎ出すとかありそうですね。。。
Re:50兆ドル
こんばんわ、
>ひと段落した2月末~3月頃にまた騒ぎ出すとかありそうですね。。。
そうですね、、今まででている統計だと、企業の倒産率はまだそんなに高く無いようなのですが、 次回のぐらいから、急激に増えそうな雰囲気のようです。 そこで信用収縮に繋がらなければ良いんですが、、、、