Yahooニュースで以下のような記事がありました。
どう見てもニュースではないような気がしますが、、、、(^^;;
(よくみると、どうも、MONEY ZINE のサイトの情報のようです)
賢い人は冬のボーナスで投資せず (Yahooニュース)
-----引用開始-----
「年末年始に投資をするのはやめなさい。高い確率で負けるから」と。
「それってオカルト投資のたぐい? 」などと思うなかれ。じつはこれ、多くのプロのトレーダーたちも密かに思っていることなのだ。なに、信じられない? 「多くの資金が市場に流れ込むのに、この流れに乗るのがなぜ悪い」のか、と。
分かりました。それでは、日経平均株価を例に、なぜ年末年始の取引が危険なのか説明しよう。
-----引用終わり-----
という内容で始まり、
要約すると、
- 年末を越して翌年からは暴落することが多かった。 (2006年ライブドアショック、2007年も1月に下落している)
- ボーナス時期サラリーマンは市場にやってくるので玄人には格好のターゲットだ。
-----引用開始-----
以上が、「年末年始の取引はやめたほうがいい」という理由。
信じるも信じないも自由だが、さてこの12月、あなたは市場に参加する? それとも。
-----引用終わり-----
で終わっている。
Yahooや、それなりのきちんとしたサイト(MONEY ZINE)の記事なので、間違って信じてしまう人がいるかもしれませんが、
この記事の内容は嘘です。
こういう、理論的では説明できないがいかにも正しそうな経験則を「アノマリー」というのですが、今回の内容もまさにそれです。
例えば、記事の中では「2006年はライブドアショックがあって年始から調子悪い」という記述がありますが、ライブドアショックが年始に起こったのは偶然であって、別に夏でも秋でも検察が証拠固めさえできていれば何時でも良かった内容です。
これをもって「冬のボーナスは危険です」と大きなサイトにそれっぽく書くのは問題ありです。
(アノマリーの紹介として、与太話ならありだと思いますが)
それでは、ボーナスシーズン(12月はじめ)に買ったとして、年度末(3月)にどう株価が推移したかを載せておきます。
(過去10年の12月初値から翌年3月初値の動きを12月を1として比較)
3月の方が値が高かったのは6回、 逆に負けてしまったのは4回(勝率で言うと60%)。
過去10年で言うと、上がるか下がるかは五分五分です。ボーナスシーズンを狙った戦略は機能していません。
ですので、安心して冬のボーナスで投資してください。
(もちろん、企業のファンダメンタルズや世界の景気によって損する場合もあります。 ただ、それも健全な株価形成の過程のひとつであって、玄人がボーナスを狙って罠を仕掛けた結果ではありません)
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