忍者ブログ
文字サイズ変更 >> 【 小さく標準大きく

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



お気に召したらポチっとお願いします >> 拍手する


トルコ共和国 リラ建利付債券

エイチ・エス証券から、トルコ共和国の債券(現地通貨であるリラ建の債券)が発売されています。

売り出し開始から若干間が空いてしまいましたが、内容が興味深かったので記事に取り上げてみました。ちなみに売り出し期間は、 2007/9/3~ 9/19 (予定)ですので、購入予定の方は急いでください。

まずは、発売される債券の概要ですが、(詳細はエイチ・エス証券で)

欧州復興開発銀行発行 トルコ・リラ建利付債券 
■期間:2年 (償還日 2009/9/26)
利率:年率 12.30%(税引前)
■販売単位: 5,000リラ (約40万円ぐらい)
■発行体 欧州復興開発銀行[ 格付:AAA(S&P),Aaa(Moody's) ]


NZ債や南ア債など高金利国の債券に人気が集まっていますが、まさか超高金利のトルコ債券まで誕生するとは、、、各証券会社も頑張ってますね。投資家のニーズに応えてくれる事は歓迎すべきことです。

ちなみに、債券では12.3%の利率になっていますが、トルコの政策金利は現在17.5%です。安定さで言えば非常に危ないトルコへの投資ですが、利率だけで考えるとグラッと心が揺れそうです(汗)
・3000万円でトルコ債券(12.3%)を買うと、年369万円の利子
・2000万円をFXでトルコリラ(17.5%)を買うと、年350万円の利子
・1000万円でレバレッジ2倍のFX取引で、年350万円の利子
田舎でのんびり暮らすなら十分やっていける収入ですね(^^;

と取らぬ狸の皮算用は横において、、、具体的に見ていきます。






まず、この債券を買うかどうかを迷っている人がまず目につくのは、利率のところではないでしょうか。

単に高金利というよりも、「政策金利が17.5%なのに債券の利回りが12.3%って何故?? 証券会社が利ザヤを抜いて儲けているの?」と思われているのではないでしょうか? 

この利ザヤを抜いているのは、欧州復興開発銀行ですね。ただし利率が下がる分信用度はぐっと上がります。
つまり、トルコ国債は現在格付けBB(S&P)という投資対象外の債券ですが、今回は欧州復興開発銀行が発行元(保障してくれる先)になりますので、格付けAAA(S&P)という債券になっています。このかわりに利率5%ぐらいを取られているわけです。

よって、もしトルコ国債がデフォルトした場合でも、欧州復興開発銀行がつぶれない限り、債券の元本はリラ建てで100%戻ってきます。 ただしリラで元本が戻ってきたとしても、日本円では大変な元本割れになっていることは確実だと思います(デフォルト時に、リラの価値は大暴落していますので)。


次に気になるところが、トルコの情勢についてではありませんでしょうか。

トルコの政治・経済動向について調べようにも、個人ではほとんど情報を得ることができません。
情報を取れそうなところは、
・一部、トルコリラを扱っているFX会社のレポート
・新興国の債券を組み入れている投資信託のレポート
ぐらいでしょうか?

これでは投資判断は不可能です。結局「なんとなく儲かりそう」という理由で買う方が多いのではないでしょうか? もしそういう考えで買おうと思っている方は購入を見送ることをおススメします。 すくなくとも12.3%の利益を得られるに相応しいリスクは必ず背負っています。


最後に、、

トルコといえば、長い間インフレに悩まされている国です。あまりにもインフレが進んでしまったために、2005年に100万分の1のデノミを行っています。 (デノミ自体は通貨の単位を切り替えるだけですので、マイナス要因ではありませんが、100万分の1に通貨の単位を落とさないといけなかった過去のインフレ進行は恐ろしいものがあります。ちなみに、wikipediaより、1ドルあたりの交換レートを抜粋 1976年 16.50  > 1986年 755.90  > 1996年 107,182.00  > 2004年 1,511,631.00 )

最近では、EU加盟で盛り上がっているトルコですが、潜在的には危険な側面をもっているようですので、高金利に目がくらんで、多額の資金を注ぎ込まないよう注意してください。 

それでも買うという方がいるなら、短期決戦で勝負をしてください? (そういう観点では2年満期というのは良い設定ですね。)

PR
お気に召したらポチっとお願いします >> 拍手する

この記事に対するコメント

欧州復興開発銀行発行 トルコ・リラ建利付債券

エイチエス証券で欧州復興開発銀行発行 トルコ・リラ建利付債券のを買いましたが、計算代理人がリーマンブラザーズインターナショナルだった為かもうすぐ1年たちますが利息も払って貰ってません。SBI証券さんのほうが利払い日に手紙で支払う内容とかちゃんときますし、良かったです。

【2009/06/04 21:19】123 #2ab0cb17cb()[編集]

Re:欧州復興開発銀行発行 トルコ・リラ建利付債券

発行元が破綻したわけではないので満期時にはきっちり計算されて元本+利息が戻ってくると思いますが、一度エイチエス証券に問い合わせしたほうが良いかもしれませんね。

【2009/06/07 01:39】管理人

返事を書いてくれてありがとうございます。

返答して頂き、ありがとうございます。しかし去年の4月に購入して今まで2回払われるはずの利払いも払われず、リーマンジャパンヨーロッパと裁判で弁護士が交渉中で、移管先のユーロクリア口座にあるのかも返答をもらってません。今後のめどはたたず、わかりません。エイチエス証券は、取引残高報告書のお預り証券残高兼再担保同意明細書をEBRD債(欧州復興開発銀行)13%10000TRY 未上場債券 評価額合計0円 で去年の12月に送ってきてました。お預かり残高がほしいと言うと当照合書は受渡日基準の残高です。を送ってきました。受渡日基準の残高ではなく現在というと上に書いているのが日付作成と書いているのでこれです。と言われました。なんか違うような気がします。
今の残高はネットでは評価額0円です。
動かせないままです。これがずっと続くと思うと嫌になります。
欧州復興開発銀行のAAA格付けなのに証券会社によって対応がかわってくるのだと思います。大和証券では電話で未上場の株になるのを公開買付にしてくれて助けてもらったり、証券会社によって本当に対応が違います。エイチエス証券ではどうなるかで証券会社の評価が決まります。これで未上場債券評価額0円から元本+利息が戻ってくれば、リーマンの破産があったけど、よくやってくれたになりますけど、今の時点では、連絡なかったらもうこのまま未上場債券 評価額0円です。大きな証券会社にすれば、良かったと後悔が残ります。

【2009/06/07 03:15】123 #2ab0cb17cb()[編集]

Re:返事を書いてくれてありがとうございます。

リーマンが計算代理人だということですので、該当債券の価格の計算をする引継ぎ先が見つからないのかもしれませんね。 コモデティ関係の投資信託でもリーマン破綻のときに指数を計算するリーマンが破綻したので一時売買停止で値がつかないというのが続いてました。 有名な指数だったので数週間で引継ぎ先がみつかりましたが、マイナー債券だと後回しになっているのかもしれません。

値がつかない、途中で換金できないという事態は避けられないとおもいますが、発行元が破綻していないので満期時には、多分戻ってくるとは思いますが、、、

【2009/06/09 01:48】管理人

無題

今まで2回あるはずの利払いがされていないのに満期で償還金が戻ってくるのでしょうか?買う時は、計算代理人とかあんまり深く考えてませんでした。欧州復興開発銀行がある限り、エイチエス証券や他の計算代理人が潰れても大丈夫と思ってましたが、どうも違うみたいですね。9月が来たら、購入してから1年半、リーマンが倒産して1年になります。外国債券はもうこりごりです。

【2009/06/10 00:00】123 #2ab0cb17cb()[編集]

Re:無題

実際の詳しい状況は分かりませんので断言できませんが、利払い停止ということなら計算代理人だけでなく、債券の管理もリーマンが行っていたのかもしれませんね。もし、そうなら会社精算中なので全ての財産の権利者が確定するまで資産凍結という可能性もありそうです。
ただ、やはり発行元には問題ないので、いづれは戻ってくるとは思います

【2009/06/10 02:32】管理人

この記事に対するトラックバック

この記事に対するコメントの投稿


この記事に対するトラックバックURL



・できれば言及リンクをお願いします。
・記事の話題に絡まないトラックバックは削除させてもらいます