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ドルコスト平均法が有利か不利かを考える(その4)

その1)と(その2)と(その3)からのつづきです。

その2,その3では、「まとまった資金がある。 ドルコスト平均法で分けて買うかのが有利か、一気にまとめて買った方が有利か」という話を考えてみました。

ドルコスト平均法で買うと、購入時期が分散されるので有利だが、投資されない購入待ちのお金が発生する。平均すれば右肩上がりのリターンが得られるのに、わざわざ期待損失を発生させている(1年かけてドルコストで買うと、半年分の期待リターンを捨てている)。 
日本の場合、全額投資に比べドルコスト平均法では、購入単価に2%ぐらいの損を出てしまう。

でも、気になるのは、、、「全額投資の方がリターンが良い可能性が高いのは分かった。 でも、リスクはどうなの?」だと思います。 今回は、ドルコスト平均法と全額投資のリスクの大きさについてまとめます。





今回も、日経平均のデータ(1950年から)のデータを使ってまとめて見ます。

まずは、リターンとリスク(標準偏差)の結果を一覧表にしてみました。
 
ドルコスト平均法
(1ヶ月毎x12回)
全額投資
勝率 36% 64%
平均リターン 4.03% 6.00%
リターンの
標準偏差
12.83% 20.98%

金融工学的に、リスクとはリターンの不確実性を指すようですので、「リターンの標準偏差=リスク」と考えて良いと思います。 その考えに従うと、「ドルコスト平均法はリターンは低いがリスクも低い」「全額投資はリターンが高いがリスクも高い」ということになるようです。
ドルコスト平均法は時間的に分散させているので当り前の結果ですが、どちらが有効かがわかりにくいですね。 特に今回話題にしている期待損失が、どの程度効いているかが全く見えなくなってしまいました。



では、もう少し見方を変えて、もっと個人投資家よりの「リスク=元本割れ」という考えでデータを見直して見てみます。
 
ドルコスト平均法
(1ヶ月毎x12回)
全額投資
勝率 36% 64%
平均リターン 4.03% 6.00%
元本割れの確率 34.01% 33.26%

元本割れということで考えると、ドルコスト平均法も全額投資もあまり違いがないようです。
全額投資は、標準偏差は大きいですが、リターンも上昇した結果が、元本割れリスクをカバーしているのでしょうか??

もっと分かりやすくするためにリターンの分布をグラフにしてみます。
リターンの分布
(赤線:ドルコスト平均法、 青線:全額投資

なんとなくで申し訳ありませんが、ドルコストの法が左(リターンが悪い)によった分布になってませんか? (見えない方は、スミマセン)
多分、「この差が期待損失の差なのかも」と感覚的には思ってしまいます。


結論、ドルコスト平均法は、
・リターンは、下がるが、分散は、確かに小さくはなる。
・全体の64%の期間では、全額投資には負けてしまう。
・元本割れの確率は、そんなに改善されない。



次回は、まとめ(どう投資する)の予定です。 >(追記)まとめを書きました。
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この記事に対するコメント

無題

(その3)にて、シャープレシオの投稿をしたNONAMEです。

元から、標準偏差を取上げる予定だったようですね。
余計な投稿、大変失礼しました。

私自身もシャープレシオの具体的な証明や検証はできていません。。。。。。
今後とも、ブログ頑張ってください。それでは。

【2009/01/28 18:02】NONAME #2a1392d11b()[編集]

Re:無題

>元から、標準偏差を取上げる予定だったようですね。
>余計な投稿、大変失礼しました。

いえいえ、考えを発展させてくれるコメントは大歓迎です。
もしコメントを頂いてなかったら、省略しようかと思っていた内容ですので(あまり内容を詰められてないので(汗))、意義は大ありだったですよ。

これからも、鋭いツッコミをお願いします。

【2009/01/29 00:22】管理人

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