Date:2009/02/27 23:58
年金積立金管理運用独立行政法人(=GPIF)が我々の年金を運用してくれています。その運用状況が発表になっていました。公的年金の運用、2年連続マイナスに 08年度、株安や円高で (NIKKEI NETより)
公的年金の積立金の市場運用利回りが2008年度に、2年連続でマイナスになる見通しとなった。08年4―12月の運用利回りはマイナス9.13%、損失額は8兆6738億円となった。昨秋以降の金融危機による世界的な株価急落と円高が主因。07年度に生じた損失(5兆8000億円強)と合わせ、1年9カ月間の損失は約14兆 5000億円に達し、06年度末に149兆円あった積立金の約1割を失った計算になる。
年金という目的で運用していますので、超長期(年金が破綻するまで(^^;)での戦略が求められます。短期(数年)で見るとマイナスの時期もあるのは当然なことですので、GPIFにはドンと構えて一貫した運用をして欲しいです。
逆に怖いのは、「2年連続でマイナスになったからリスク資産の投資を止めろ」などと短期的な目線でマスコミに取上げられること。そして世論がそういう風潮になること。 日本全体の将来に関わることですのでワイドショー的な取上げ方は止めてくださいね!
と、話が逸れましたが
GPIFのサイトに、公的年金の運用状況とポートフォリオの資料が掲載されています。中身を見てみると色々と面白いデータを見ることが出来ます。
まずは、運用状況ですが、
(年度第3四半期運用状況より引用)
やはり、株安と円高が進んでいるため、外国株式の落ち込みが激しいですね(-34%)。
逆にポートフォリオの7割を占める国内債券だけはプラスです(2.5%)。
個人投資家の中には重視されていない方もいる日本債券のアセットクラスが、このような時期に力を発揮した形ですね。やはり分散投資は大切ですね。
次に、ポートフォリオですが、
(年度第3四半期運用状況より引用)
日本人の性格に合った(^^;、きわめて保守的なポートフォリオになっています。 永久的に続けて運用するものですので、「もう少しリスクを負っても良いのかな」と思います。
例えば、海外に目を向けると年金基金で有名なカルパースなどは、債券に3割しか投資していません。(こちらの記事も参考にしてください>08/07/25「年金基金大手、カルパース(米)やカルスターズ(米)の今年の成績」)
最後に、インデックスからの超過リターンの資料(これは面白い!!)です。
(年度第3四半期運用状況より引用)
確か、複数の運用会社に高い費用を払って運用してもらっているはずなんですが・・・・軒並みインデックスに負けています!! 結果が出せない運用会社は早急に退場してもらいましょう(^^;
「GPIFで長期的な観点で資産比率だけ決めてインデックス運用の方が良いのでは?」と素朴な疑問が残ります。
PR
この記事に対するコメント
無題
すいません、手が滑って途中で送信してしまいましたので一個前のは削除して頂けますか。
ちょっと古いですがカルパースは去年7月からの約3ヶ月でー20%超とか行ってるみたいなので、まねして欲しくないものです(笑)
http://www.hf-klug.jp/hfnews/hfinvestor/hfinvestor003387.html
Re:無題
たかきさん、こんばんは。
(1つ前の物は消しておきました)
URLの話からいくと、日本の場合は、、、財源が弱い(将来も本当に足りる??)ので、あんまり無理しないという考えもあるかも知れませんね
無題
日本の年金さんは、なんと今更、金のETFに手を出しているそうです。
なんだかもう出口戦略に使われてるみたいですね。
困ったものです。
Re:無題
七誌さん、こんばんは
>日本の年金さんは、なんと今更、金のETFに手を出しているそうです。
単純にインフレだけのヘッジなら金もありかも知れませんが、、、今は投資の時期ではないですね。