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「投資信託のコスト」と「分配金の再投資」について-1

「投資信託のコスト」と「分配金の再投資」にいいて質問を頂いたので、記事のネタにさせていただきました。(長くなったので2回に分けました)

Q.「ノーロード(販売手数料0円)ファンドは、何かサービスが低減されているのか?」

A.特に投資家にリスクになることはありません。




これは、投資信託にかかるコストを分解して、何に使われるかを考えるとわかりやすいと思います。 以下、投資信託のコストで代表的なものです。

1.購入時に発生する費用(購入時に1度だけ払う)

1-1.販売手数料

これは、投資信託を販売する会社(xx証券やoo銀行や郵便局)に払う手数料です。
この費用で、販売するためにパンフレットを作ったり、窓口に人員を配置したり、販売会社が収益を得たりしています。
そして、ノーロードファンドは、この費用が0円になります。

これは、販売会社に払うコストですので運用成績には全く影響ありません。
出来るだけ安い販売会社でご購入ください。

例えば、大人気のグロソブの場合、
・三菱UFJ(対面)で購入:税抜1.50%
・三菱UFJ(ネット経由)で購入:税抜0.75%
・イートレード証券で購入:0%
と同じ投資信託であっても販売会社によって手数料が異なります。
(モーニングスター等で確認できます、、グロソブの場合はこちら

逆にいえば、沢山手数料を払っても0円購入しても運用成績には全く関係ないということです

最後に、なぜ販売会社は手数料を0円にできるか、、
それは、(たとえ販売時は損が出たとしても)多く投資信託を買ってもらえると、次にあげる信託報酬で稼ぐことが出来るからです。 後は、宣伝効果を期待しているのかも知れません。





2.運用中に発生する費用(毎日、保有している投資信託の資産から裏で引かれています)

2-1.信託報酬
投資信託を日々運用していくために必要な資金で、委託者・販売会社・受託者の3箇所に支払っています。 投資信託を保有している間、ずっと徴収されるためリターンへの影響度は一番大きいです。

2-1-1.信託報酬(委託者)

運用会社に払う費用で、市場を調査する費用やファンドマネージャに払う報酬、目論見書や運用報告書を作るための費用です。 リターンを上げるための必要コストですのである程度のコスト負担は仕方がないです。(といっても手数料ばかり高くてリターンが市場平均に負けている投資信託は沢山あります)

新興市場等の調査費がかかる場合は、このコストが高くなりがちです。 逆にインデックスファンドなどは非常に低く設定されています。

2-1-2.信託報酬(販売者)
販売会社に払う費用で、投資信託の管理やのための費用です。
また、この部分でも販売会社は収益を上げています。

2-1-3.信託報酬(受託者)
投資信託の資産を管理している信託銀行に支払う費用です。
委託者(=運用会社)の指示で実際に株を売買したり、分配金の支払い等の業務を行うための手数料です。

上記コストは、例えばグロソブの場合(少し単純化しています、詳しくは目論見書を確認してください)
委託会社 税抜0.25%
販売会社 税抜0.95%
受託会社 税抜0.05%
で、合計 年率:1.25%となっています。
グロソブの純資産は5兆円ですので、単純に考えると、販売会社に毎年500億円もの費用が納められています。(凄い額ですね!)

2-2.その他(監査人報酬や売買委託手数料)
投資信託の中の株式や債券を売買するときの費用や、法律によって決められている公認会計士による監査費用が徴収されます。



3.売却時に発生する費用(売却時に一度だけ払う)

3-1.信託財産留保額
投資信託を売却することによる不利益を、同じ投資信託を保有している他の投資家に被らないように残す費用です。 信託財産留保額が0の投資信託も多いです。
ただ、この費用は、販売会社や運用会社でなく、他の投資家に回される費用です。 よってコストと呼ぶかが難しいですね。
なぜなら、自分が保有中の間は、他の売却する投資家から信託財産留保額として費用をもらっているわけですから、プラスマイナス0かも知れません。

3-2.売却手数料
販売手数料と同じで、販売会社に支払います。ただ、売却手数料を徴収している投資信託は殆ど見かけません。


と、書いていて話が長くなってしまいましたが、、、
まとめますと、

・販売手数料:0円でも高くても運用成績に関係なし、安ければ安いほど良い。
 また、同じファンドでも手数料が異なりますので、安い販売会社を探し出してください。

・信託手数料:運用するための必要経費ですので適正価格なら払うべき費用です。
 これはどの販売会社で購入しても同じだけ徴収されます。

適正価格は、、、例えば日本株の投資信託の場合、過去のリターンとTOPIXのリターンを比べてください。 TOPIXに負けているなら購入価値なし、逆にTOPIXを超過していればコスト分の仕事はしていることになります。
(勝ち続けている投資信託を見つけるのは難しいですが、、)


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