Date:2007/10/05 00:48
「不動産業界に暗雲、PBR1倍割れ大幅増、用地仕入れ負担重く。 」より
(日経金融新聞,2007/10/03,ページ:1)
---引用開始---
PBR(株価純資産倍率)が一倍を下回る不動産会社が増えている。マンション分譲会社などを中心に九月末時点で二十三社が一倍を下回り、三月末の四社から大幅に増えた。不動産投資信託(REIT)でも一倍割れが増加。
(略)
REITでも一倍割れが増えている。三月末は一投資法人しかなかったが、九月末は九法人に増えた。時価総額が小さい賃貸住宅系ファンドが中心で、空室率低下を背景に賃料上昇が続くオフィスビルと違って賃貸住宅は賃料上昇の動きが鈍いことが嫌気されている。
ただPBRの一倍割れで割安感も強まっている。野村証券の福島大輔シニアアナリストは「企業価値を考えるとマーケットは悲観的すぎる」と指摘する。例えば明和地所は約一千億円の不動産を保有するが、時価総額に純有利子負債を加えた企業価値は約八百二十億円に過ぎない。買収して不動産を売却すれば理論上は二百億円近い利益を確保できる計算となる。
---引用終わり---
REITが割安かどうかを見るとき、国債との利回りの差を見る場合が多いですが、確かに、PBRで割安さを見るのもありですね。(利回りの場合はキャッシュフロー的な観点、PBRだと資産的な観点)
※.PBR、株価純資産倍率 : 1株あたりの純資産に対する株価の倍率。 1倍を切ると、全ての株の価値よりその会社の持っている資産の方が大きい。例えば100億円の資産を持っている会社の株を全て手に入れる費用は100億以下、すぐに売却すれば儲けられる)
REITは、資産が現物であり、家賃収入のほとんどは出資者に分配しないといけないため、PBRはかなり正確な値な気がします。 とすると、1倍以下の物は、かなり掘り出し物だと考えられますね。
(もちろん、1倍以下まで売られた理由が他にあるかもしれませんので注意が必要ですが、 少なくとも1億円の物件が9000万円とかで買えるという意味ですので)
ちなみに、PBRが2倍以上のREITがありますが、 保有不動産の価値に対して、2倍の値がついているんですよね? 冷静に考えると割高すぎますよね。(1戸立て5000万円の家を証券化すると1億円の価値がついているんですよ、不思議ですね?)
参考:PBRが一覧でまとめてあったサイト
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