Date:2009/07/21 01:14
最近になってようやく購入出来るようになりました、バンガードのVT(Vanguard Total World Stock ETF)。 この海外ETF一本で、先進国と新興国を含む全世界の株式に投資することができます。 インデックス投資家にとっては究極の一本だと言えるかも知れません。しかし、VT購入以外の手段でも全世界の株式に連動するような投資方法もないわけでもありませんし、日本では購入出来ませんが、VTのライバルとして「iShares MSCI ACWI Index (ACWI) 」もあります。
では、それぞれの違いはどこにあるでしょうか??
VT(Vanguard Total World Stock)か、ACWI(iShares MSCI ACWI Index)か?
一番気になるのは、運用コストでしょうか?
VTは0.30% に対し ACWIは0.35%です。
非常に小さな差ですが、少しだけVTが安いですね(^^;
あとは、インデックスも少しだけ異なります。
VTは「FTSE All-World Index」に対して、ACWIは「MSCI All Country World Index」です。
そして、この2つの最も大きな違いは、
VTは「完全法」を目指しているのに対して、ACWIは「サンプリング法」を使うことによって指数に連動させようとしています。
実際の数字で比較すると、VTは2757社中2464社(約95%)の株式を保有しています。一方、ACWIは、2748社中708社の株式しか保有していません。なんとたったの30%だけです。 どちらが良いかは判断が難しい(サンプリング法はコストを抑えられるので)ですが、インデックス投資という観点で言うとVTの方が好ましいかも知れませんね。
VTか、その他か?
その他とは・・・、例えば、IVV(S&P500) +EFA(米国以外の先進国) +EEM or VWO(新興国)などの組み合わせで購入する方法です。
コストは、EEMを使うと高くなってしまいますが、VWOを使うと俄然と安くなりVTを1本持つよりもバラバラで組み合わせた方が安くなります。 ただし、逆に、IVV +EFA +EEM or VWOでは、投資できていない国(例えばカナダ)が少しだけ存在します。
「コストは安い、でも、手間はかかる。」「組入れ国が若干違う。」など色々違いはありますが、私自身は現在バラで購入しています。
■参考情報
SeekingAlpha > The Best All-World ETF: ACWI vs. VT
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この記事に対するコメント
無題
どうもこんばんは。
Vanguard社のETF、伝統として全て完全法だと思っていたのですが、改めてVTやVWOのファクトシートを見てみると「サンプリング手法」って書いてあったりします。
いかにVanguardといえども、新興国株式を完全法で押さえるのは難しいという事でしょうか。きっとVTも、新興国部分のみサンプリングで、先進国は完全法だと思うのですが。
Re:無題
かにマジンさん、こんばんは
>Vanguard社のETF、伝統として全て完全法だと思っていたのですが、改めてVTやVWOのファクトシートを見てみると「サンプリング手法」って書いてあったりします。
それでも、EEMとVWOでは保有銘柄数がずいぶん異なるようです。
エマージングマーケットINDEXが、約730銘柄で構成されているのに対して、
VWO -> 約780銘柄 (INDEXよりも多いですね、、、)
EEM -> 約350銘柄 (INDEXの半分)
となっているみたいです。
無題
Andrewさんと言う方が前にこんな記事を書いてありました。
【参照】Vanguard世界株ETFのVTか,はたまたVTI+VEUか?補足
http://investt.blog44.fc2.com/blog-entry-23.html
これを読むと、VT1本化よりもバンガードを自分で組み合わせた方が面倒ですがコストは抑えられるかなと思っています。
Re:無題
にっしーさん、こんばんは
>これを読むと、VT1本化よりもバンガードを自分で組み合わせた方が面倒ですがコストは抑えられるかなと思っています。
そうですね、リバランスする手間をいくらと考えるかによって、1本にまとめるか、複数を組み合わせるかが決まりそうですね。