Date:2009/03/17 01:09
前回の記事の続きで、「アセットアロケーションの比率を変更することによって、基本のポートフォリオをより安定させることや、超過リターンが狙うことが可能なのか??」という内容です。このネタは・・・
実は、モーニングスターのフォーラムで、「債券と株式の割合」を、色々な機械的ルールで運用したときにリターンがどう変化するのかというスレッドを見つけ、非常に面白かったので本ブログでご紹介するだけの内容でした・・・・。 で、前回は、前振りを書いてる途中に力尽きてしまいました(^^;
(もし、凄く期待してくださった方がいましたら、すみません。)
では、気を取り直して、
では、
基本の戦略「年齢=債券の割合 (よくある戦略ですね、30歳の時に株:債券=「7:3」、60歳の時には「株:債券=4:6」と毎年債券の割合を増やす方法)」の場合
条件
- 米国の株式(ETFのVTSMXで代用)と債券(ETFのVBMFXで代用)の1970年からの値動き
- 1950年生まれの場合(1970年のときに20歳、現在59歳)
当たり前ですが、株100%は変動が大きく、債券100%は変動が少ない。
「年齢=債券の比率」は、意外にボラティリティが高いような気がします。年齢が上がるに連動してポートフォリオの安定性が増しますが、それでも株式市場の影響は大きく受けるようです。
次に、
もう一歩進んだ戦略として、10年間の平均PERと比べて、現在のPERが安ければ多めに買う場合(逆張り戦略)
条件は上と同じとして、
- 戦略1(Value)= 10年間の平均PERに比べて、現在のPERが安い年は株100%。 逆に割高の時は債券100%。 と入れ替える
- 戦略2(Value+Age)= 基本は「年齢=債券の割合」とする。ただし補正値として、(10年間の平均PER÷現在のPER)を株式の割合にかける。
(例えば、30歳の場合、株式70%ですが、(10年間の平均PER÷現在のPER)が0.8倍なら株式56%と補正する)
PERで変化をつけましたが、「年齢=債券の割合で変化(Age)」あまり変わらないですね。
不思議なのは、純粋にPERで安い→株100%、高い→債権100%という完全にスイッチする戦略(value)でも、それ程結果が変わらないところです。 (偶然の結果か、何か因果関係があるのか? は不明です)
そして、
短期的な株の動き(200日移動平均と50日移動平均の差から値動きの方向を見る)から下げ相場では買い増さない場合(順張り戦略)
条件は上の2つと同じとして、
- 戦略3(A+V+M)= 戦略2(Value+Age)に対し、200日移動平均と50日移動平均の差を見る。200日平均よりも50日平均が下の場合は、下げ相場として株式の割合を 戦略2(Value+Age)に-30%補正。 逆の場合は上げ相場として、+20%の補正。
一番成績の良い(A+V+M)がその結果です。
下げ相場の際には、株式の比率を下げるという戦略は、この場合だと効き目がありそうです。
最後に
上の基になるデータは、モーニングスターのフォーラム
Asset Allocation: Age + Valuation + Momentum Strategy
Asset Allocation Strategies: Age Rule & Valuation Rule
に出ています。
現在も進行中のスレッドですので、ひょっとするともっと面白い話題に展開するかもしれません(^^)
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この記事に対するコメント
無題
モンチ様 面白いデータありがとうございます。
株の比率を変える作戦ですが、ほかにも色々あるみたいです。つぎのURLに載っておりました。
http://www.watsonwyatt.com/asia-pacific/localsites/japan/research/wwreview/wwr30/3003/index.html
Re:無題
Tansney Gohnさん、こんばは
参考になるURLをありがとうございます。
教えていただいてサイトのほかの記事も面白くて良いですね(^^)。思わずサイト内散策してしまいました。
無題
こんにちは!このグラフすごいですね(*´∀`*)
どういった資産運用をすれば効率がよいのか。。。
うーん勉強になりますです!(まだまだ半分以上?なところは多いですが…)
またよく読みなおしてみます!
Re:無題
みはるんさん、こんばんは。
元ネタは、他の方の話題ですので、私は何もしてないんですが(汗)
それでも参考になっているならよかったです。
元ネタ(フォーラム)も現在進行中なので、また違う結果が出てくるかもしれませんので目が離せませよ
無題
とても参考になる記事、ありがとうございます。
私が行っている手法に自信が出てきました。
私が行っているのは(Age+MACD)です。MACDで下げ相場であった場合はそのアセットクラスの割合を減らし、逆に上げ相場になったときに割合を上げていく方法です。いかに損失を抑え、できるだけ利益を上げるかを考えた上での方法です。
ただ、まだ始めたばかりで成果も出ていないので、ブログにも書いていません。もう少し様子を見て、書こうと思っています。
ちなみに今の状況はイーブンです。もっと前から始めていたとしたら、株式の割合を思いっきり減らしていた状況から、Ageで決まるアセットアロケーションの比率にほぼ戻している最中になります。
Re:無題
やすともさん、こんばんは、
>私が行っているのは(Age+MACD)です。
トレンドを見るのにMACDを使うのは良いアイデアですね。
長期投資の場合は、結果が出るのが大分先になってしまうのが残念ですが、ぜひともやすともさんのブログの記事として取り上げてください。