「7/4:短期的には、非効率で異常なマーケット」でもご紹介しましたmoneychimpの記事が非常に面白いのでまたもや、引用させて頂きました(汗)。
前回の「7/4:短期的には、非効率で異常なマーケット」では、
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市場が大荒れするときは金融理論なんてお構いなしの値動きをする。一番酷い日では、標準偏差x19という統計的には、あり得ないような結果を残している。
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ということでした。
改めて、moneychimpからデータを確認すると
1日の下落率が酷かった日ワースト5の乖離率
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1987/10/19 -19.1σ
1987/10/25 -9.2σ
2000/04/14 -7.4σ
1998/08/31 -7.4σ
1997/10/27 -7.3σ
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という理屈では説明できない日が多々あったようです。
そうすると、次に考えるのは、、、
「売買タイミングを計って取引すれば良いのでは?」
となると思いますが、、
実は、売買タイミングを計る戦略には大きな罠が潜んでいるようです。
例えばの話ですが、
チャート分析などを使い売買タイミングを計って投資するとします。
そして、運悪く1年のうちで一番株価が上昇した日(たった1日だけですよ!)に投資が出来なかった場合、リターンはどれだけ落ちるでしょう?
「たった1日のロスなんで、数%。大きく見積もっても10%ぐらいの悪化?」
などと思いますが、もう少し詳しいデータが載っていました。
以下、
Total US Stock Marketの1975年から2005年まで(30年分)のデータで、最も上昇率が高かった日の30日(1年で1日換算です)を除いた時のリターンの差です。
まず、1975から2005年まで売買せずホールドしたときの結果
$1000 が、 $52113 に上昇 (52倍に資産が増大)
次に、1975から2005年の間、惜しくも年に1度程度上昇局面をとらえなかった時の結果
(30年でもっとも上昇率が高かった30日を除いてホールド)
$1000 が、 $15087 に上昇 (15倍に資産が増大)
「売買タイミングを計る」戦略のリスクが、これほど強大とは思ってもいませんでした。
もし、売買タイミングを計りながら投資しており、1年に1日程度の確率(たった1日ですよ!)の上昇の日を逃してしまうと、2/3のリターンを逃してしまうようです。
バイ&ホールド、、馬鹿に出来ない戦略です。
■参考情報
moneychimp > The Market's Significant Outliers
(追記)こちらで、続きを書きました
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